第2学期始業式が行われました。

短い夏休みが終了し、令和2年度第2学期始業式が行われました。
新型コロナウイルス感染症対策のため、放送で行われました。
例年と異なった2学期になりそうですが、「本物を目指す!」努力を着実に積み重ねていきましょう。

以下は挨拶の内容です。
『 みなさん、おはようございます。 校長です。
 例年よりも短い夏休みでしたが、有意義に過ごせたでしょうか?
 今年の夏休みは、いわゆるお盆の時期でありました。このお盆というのは、各家庭において、自分たちの存在につながる代々のご先祖様に感謝し、供養を行う風習ですね。その中で、例年であれば親戚が集まり、一緒に過ごす大切な時期でもありました。また、休みを使って、普段会えない懐かしい仲間と楽しい時間を過ごすなどしていたと思います。しかし今年は、新型コロナウイルス感染症が再び拡大の傾向にあることから、帰省も控えるようにとの要請もあり、これまでとは一変したお盆の過ごし方になったと思います。
 多くの我慢が必要でした。1年に1度か2度という貴重な機会に顔を見ていた、会いたい人になかなか会えない辛い現状ではありますが、みなさんの中には電話やインターネットを通じて再会を果たした人も居るのではないでしょうか。私もお盆のお勤めをする傍ら、40年来の親友と画面越しに再会を果たしました。久しぶりに顔を見ながら、いろいろな話に花を咲かせ、楽しい時間を過ごしました。
 社会は確実に変化しています。我慢ばかりと思える日常が、新しい生活様式とともに、普通の日常になって行きます。みなさんは「Society5.0」という言葉を聞いたことがあると思います。本校においても、今年度の水工の取り組むべきテーマに、このSociety5.0への適応を掲げています。超スマート社会とも表現される、AIやIoTなどの高度な技術を活用した人間中心の社会を目指しますが、すでにその入口まできているようです。そして、その社会を生きていくみなさんは、今の様々な困難を抱える状況の中、一気に新しい社会への流れに飛び込んでいく過程にあると思います。耐えるべきことには耐えながら、新しい社会を生きる新しいタイプの人類の魁として、誇りを持って進んでください。
 そのうえで、工業を学ぶみなさんには、将来の技術者として、心得ておくべきことがあると思います。いかに便利な技術であろうとも、それは人のためであること。核の技術で例えられるように、平和利用すれば無限のエネルギーをもたらす反面、軍事利用すれば恐ろしい核兵器になる。その偉大な技術を使うのは人、あなたたち技術者であることを忘れてはいけません。しかし、人間というのは弱いもので、私利私欲というものが働いてしまいます。地球上の生き物の中で恐らく人間だけが、いけないとわかっているのにその行動を取ってしまう特性を持っていると思います。食べたら死ぬ、近づいたら危ないと認識していれば食べない、近づかないのが普通の生き物ですが、人間は、振り返って考えると何でそうしたのだろうと思ったり、いけないと思いながら行動したりします。みなさんには思い当たることはありませんか?
 高度な技術を、間違ったことに使わないようにするためには、強い理性が必要です。みなさんが学ぶ理由はそこにあるのです。日常で、専門以外の学習がなぜ必要か、疑問に思った人は多いと思います。ものを考えるということ、判断すること、そこに必要な様々な知識を身につけておかなければ、いつでも間違った方向に進む可能性はあるということです。学校で教えてもらうことの他にも、みなさん自身が、何が必要で身につけておかなければならないかを考え、学び続けていく姿勢を心掛けてください。  みなさんの尊い使命には重い責任が伴いますが、これから来る新しい社会をつくっていくのが自分自身だという自覚と誇りを持って、学び続ける水工生でいてください。  今日はとても難しい話になってしまいました。例年であれば、みなさんの日焼けした顔を見ながら、夏休みはどうでしたか?1年で最も長く、行事の多い2学期を元気に楽しく頑張りましょう、と簡潔にお話ししていましたが、今年の2学期は、今までとずいぶん違うことになりそうです。やはり我慢が必要ですが、先程も話したように、みなさんの輝かしい未来のために、今は力を蓄えるときと考え、命を大切にして誠実に、日常生活を、学習を、部活動等の学校生活を頑張っていきましょう。
 最後になりましたが、3年生、あと一息です。これまで水工生として誠実に頑張ってきたことに自信を持って、堂々と挑みなさい。君たちが誠実に努力を続けていれば、必ず道は開けます。そして、その挑戦の先にも、悔いのないよう誠実な高校生活が続けられることを期待します。 以上、令和2年度2学期始業式の挨拶とします。』

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